Drops
目覚めていても どこか 夢のなか
| ホーム |
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Dream Girl (ミノ)
2月も半ばなのに、まだまだ夜は寒い。そりゃそうか、だってもう23時だもん。
人通りがだいぶ減ったオフィス街。ときおり吹き抜ける冷たい風の中を、私はとぼとぼと歩く。
今日は仕事でひどい失敗をして、その処理のためにこんなに遅くなってしまった。
・・・いつまでも引きずってちゃいけない、そう思っても、迷惑をかけた同僚のフォローの言葉が甦ってきて、情けなさでいっぱいになる。
会社では我慢していたけど、もうダメ。景色がユラユラにじむ。
信号待ちで星空を見上げた。
・・・この空はミノの国につながってる。
彼も向こうで頑張ってる。
弱音吐いちゃダメじゃない。次に会える日までがんばろうって、言い合ったんでしょ?。
・・・それでも、考えてしまう。
いま、あなたが向こうでも同じ空を見上げてくれていたらいいのに・・・
そしたら、この声が届くかもしれない。
「・・・会いたいな・・・」
信号が青に変わり、周りの人が一斉に渡りはじめる。なのに私は足を前に踏み出せなくて、立ち止まったまま。
点滅信号で急ぐ人に、ドンと肩がぶつかった。
よろめいた私の腕を、後ろから誰かがつかんだ。
はっとして、振り返ろうとしたその時、その人は私を後ろから抱きしめた。
『あぶないよ・・・』
全身が総毛立つ。
この声、抱きしめられたこの感じ。なんで、なんでここにいるの・・・・・?!
声も出せない私に、ミノは言った。
『いっしょ。会いたくて、ちょっとだけでもと思って、来た』
会社の前で待ってたの?
こんな寒い中で?
『あんまり出てこないから、帰りの飛行機に間に合うか心配だったけど・・・
会えてよかった。』
もう、涙でグジュグジュになってしまった。身体が震える。
「ふええ・・・」
あなたの顔が見たい。でも私、きっとひどい顔してる。
その時、ミノが私をクルリと自分に向けた。 私の顔をのぞきこんで言う。
『ヌナ、笑おう? せっかく会えたんだから。』
うん、そうだね。
話せる状態じゃないから、コクコクと頭で答えた。
にっこりとあなたが笑う。
その笑顔がとびきりで、また泣けてしまう。 もう・・・! 止められないじゃない。
『これを、渡したくて』
あなたが私の手に乗せたのは・・・
「Dream Girl ・・・!」
『まだ発売前だから。こっそり、聴くんだよ?』
コクコク、コクコク。
『あ~あ、もう・・・ヌナの声が聞きたいのになあ』
苦笑いしながら、あなたはCDを抱きしめてしゃくりあげる私をぎゅっと抱いた。
Dream Girl (key)
2月も半ばなのに、まだまだ夜は寒い。そりゃそうか、だってもう23時だもん。
人通りがだいぶ減ったオフィス街。ときおり吹き抜ける冷たい風の中を、私はとぼとぼと歩く。
今日は仕事でひどい失敗をして、その処理のためにこんなに遅くなってしまった。
・・・いつまでも引きずってちゃいけない、そう思っても、迷惑をかけた同僚のフォローの言葉が甦ってきて、情けなさでいっぱいになる。
会社では我慢していたけど、もうダメ。景色がユラユラにじむ。
信号待ちで星空を見上げた。
・・・この空はkeyの国につながってる。
彼も向こうで頑張ってる。
弱音吐いちゃダメじゃない。次に会える日までがんばろうって、言い合ったんでしょ?。
・・・それでも、考えてしまう。
いま、あなたが向こうでも同じ空を見上げてくれていたらいいのに・・・
そしたら、この声が届くかもしれない。
「・・・会いたいな・・・」
信号が青に変わり、周りの人が一斉に渡りはじめる。なのに私は足を前に踏み出せなくて、立ち止まったまま。
点滅信号で急ぐ人に、ドンと肩がぶつかった。
よろめいた私の腕を、後ろから誰かがつかんだ。
はっとして、振り返ろうとしたその時、その人は私を後ろから抱きしめた。
『あぶないよ・・・』
全身が総毛立つ。
この声、抱きしめられたこの感じ。なんで、なんでここにいるの・・・・・?!
声も出せない私に、keyは言った。
『いっしょ。会いたくて、ちょっとだけでもと思って、来た』
会社の前で待ってたの?
こんな寒い中で?
『あんまり出てこないから、帰りの飛行機に間に合うか心配だったけど・・・
会えてよかった。』
もう、涙でグジュグジュになってしまった。身体が震える。
「ふええ・・・」
あなたの顔が見たい。でも私、きっとひどい顔してる。
その時、keyが私をクルリと自分に向けた。 私の顔をのぞきこんで言う。
『ヌナ、笑おう? せっかく会えたんだから。』
うん、そうだね。
話せる状態じゃないから、コクコクと頭で答えた。
にっこりとあなたが笑う。
その笑顔がとびきりで、また泣けてしまう。 もう・・・! 止められないじゃない。
『これを、渡したくて』
あなたが私の手に乗せたのは・・・
「Dream Girl ・・・!」
『まだ発売前だから。こっそり、聴くんだよ?』
コクコク、コクコク。
『あ~あ、もう・・・ヌナの声が聞きたいのになあ』
苦笑いしながら、あなたはCDを抱きしめてしゃくりあげる私をぎゅっと抱いた。
Dream Girl (オニュ)
2月も半ばなのに、まだまだ夜は寒い。そりゃそうか、だってもう23時だもん。
人通りがだいぶ減ったオフィス街。ときおり吹き抜ける冷たい風の中を、私はとぼとぼと歩く。
今日は仕事でひどい失敗をして、その処理のためにこんなに遅くなってしまった。
・・・いつまでも引きずってちゃいけない、そう思っても、迷惑をかけた同僚のフォローの言葉が甦ってきて、情けなさでいっぱいになる。
会社では我慢していたけど、もうダメ。景色がユラユラにじむ。
信号待ちで星空を見上げた。
・・・この空はオニュの国につながってる。
彼も向こうで頑張ってる。
弱音吐いちゃダメじゃない。次に会える日までがんばろうって、言い合ったんでしょ?。
・・・それでも、考えてしまう。
いま、あなたが向こうでも同じ空を見上げてくれていたらいいのに・・・
そしたら、この声が届くかもしれない。
「・・・会いたいな・・・」
信号が青に変わり、周りの人が一斉に渡りはじめる。なのに私は足を前に踏み出せなくて、立ち止まったまま。
点滅信号で急ぐ人に、ドンと肩がぶつかった。
よろめいた私の腕を、後ろから誰かがつかんだ。
はっとして、振り返ろうとしたその時、その人は私を後ろから抱きしめた。
『あぶないよ・・・』
全身が総毛立つ。
この声、抱きしめられたこの感じ。なんで、なんでここにいるの・・・・・?!
声も出せない私に、オニュは言った。
『いっしょ。会いたくて、ちょっとだけでもと思って、来た』
会社の前で待ってたの?
こんな寒い中で?
『あんまり出てこないから、帰りの飛行機に間に合うか心配だったけど・・・
会えてよかった。』
もう、涙でグジュグジュになってしまった。身体が震える。
「ふええ・・・」
あなたの顔が見たい。でも私、きっとひどい顔してる。
その時、オニュが私をクルリと自分に向けた。
『ヌナ、笑おう? せっかく会えたんだから。』
うん、そうだね。
話せる状態じゃないから、コクコクと頭で答えた。
にっこりとあなたが笑う。
その笑顔がとびきりで、また泣けてしまう。 もう・・・! 止められないじゃない。
『これを、渡したくて』
あなたが私の手に乗せたのは・・・
「Dream Girl ・・・!」
『まだ発売前だから。 こっそり、聴くんだよ?』
コクコク、コクコク。
『あ~あ、もう・・・ヌナの声が聞きたいのになあ』
苦笑いしながら、あなたはCDを抱きしめてしゃくりあげる私をぎゅっと抱いた。
Dream Girl (テミン)
2月も半ばなのに、まだまだ夜は寒い。そりゃそうか、だってもう23時だもん。
人通りがだいぶ減ったオフィス街。ときおり吹き抜ける冷たい風の中を、私はとぼとぼと歩く。
今日は仕事でひどい失敗をして、その処理のためにこんなに遅くなってしまった。
・・・いつまでも引きずってちゃいけない、そう思っても、迷惑をかけた同僚のフォローの言葉が甦ってきて、情けなさでいっぱいになる。
会社では我慢していたけど、もうダメ。景色がユラユラにじむ。
信号待ちで星空を見上げた。
・・・この空はテミンの国につながってる。
彼も向こうで頑張ってる。
弱音吐いちゃダメじゃない。次に会える日までがんばろうねって、言い合ったんでしょ?。
・・・それでも、考えてしまう。
いま、あなたが向こうでも同じ空を見上げてくれていたらいいのに・・・
そしたら、この声が届くかもしれない。
「・・・会いたいな・・・」
信号が青に変わり、周りの人が一斉に渡りはじめる。なのに私は足を前に踏み出せなくて、立ち止まったまま。
点滅信号で急ぐ人に、ドンと肩がぶつかった。
よろめいた私の腕を、後ろから誰かがつかんだ。
はっとして、振り返ろうとしたその時、その人は私を後ろから抱きしめた。
『あぶないよ・・・』
全身が総毛立つ。
この声、抱きしめられたこの感じ。なんで、なんでここにいるの・・・・・?!
声も出せない私に、テミンは言った。
『いっしょ。会いたくて、ちょっとだけでもと思って、来た』
会社の前で待ってたの?
こんな寒い中で?
『あんまり出てこないから、帰りの飛行機に間に合うか心配だったけど・・・
会えてよかった。』
もう、涙でグジュグジュになってしまった。身体が震える。
「ふええ・・・」
あなたの顔が見たい。でも私、きっとひどい顔してる。
その時、テミンが私をクルリと自分に向けた。 私の顔をのぞきこんで言う。
『ヌナ、笑おう? せっかく会えたんだから。』
うん、そうだね。
話せる状態じゃないから、コクコクと頭で答えた。
にっこりとあなたが笑う。
その笑顔がとびきりで、また泣けてしまう。 もう・・・! 止められないじゃない。
『これを、渡したくて』
テミンが私の手に乗せたのは・・・
「Dream Girl ・・・!」
『まだ発売前だから。こっそり、聴いてね?』
コクコク、コクコク。
『あ~あ、もう・・・ヌナの声が聞きたいのになあ 』
苦笑いしながら、あなたはCDを抱きしめてしゃくりあげる私をぎゅっと抱いた。
Dream Girl (ジョン)
2月も半ばなのに、まだまだ夜は寒い。そりゃそうか、だってもう23時だもん。
人通りがだいぶ減ったオフィス街。ときおり吹き抜ける冷たい風の中を、私はとぼとぼと歩く。
今日は仕事でひどい失敗をして、その処理のためにこんなに遅くなってしまった。
・・・いつまでも引きずってちゃいけない、そう思っても、迷惑をかけた同僚のフォローの言葉が甦ってきて、情けなさでいっぱいになる。
会社では我慢していたけど、もうダメ。景色がユラユラにじむ。
信号待ちで星空を見上げた。
・・・この空はジョンの国につながってる。
彼も向こうで頑張ってる。
弱音吐いちゃダメじゃない。次に会える日までがんばろうって、言い合ったんでしょ?。
・・・それでも、考えてしまう。
いま、あなたが向こうでも同じ空を見上げてくれていたらいいのに・・・
そしたら、この声が届くかもしれない。
「・・・会いたいな・・・」
信号が青に変わり、周りの人が一斉に渡りはじめる。なのに私は足を前に踏み出せなくて、立ち止まったまま。
点滅信号で急ぐ人に、ドンと肩がぶつかった。
よろめいた私の腕を、後ろから誰かがつかんだ。
はっとして、振り返ろうとしたその時、その人は私を後ろから抱きしめた。
『あぶないよ・・・』
全身が総毛立つ。
この声、抱きしめられたこの感じ。なんで、なんでここにいるの・・・・・?!
声も出せない私に、ジョンは言った。
『いっしょ。会いたくて、ちょっとだけでもと思って、来た』
会社の前で待ってたの?
こんな寒い中で?
『あんまり出てこないから、帰りの飛行機に間に合うか心配だったけど・・・
会えてよかった。』
もう、涙でグジュグジュになってしまった。身体が震える。
「ふええ・・・」
あなたの顔が見たい。でも私、きっとひどい顔してる。
その時、ジョンが私をクルリと自分に向けた。 私の顔をのぞきこんで言う。
『ヌナ、笑おう? せっかく会えたんだから。』
うん、そうだね。
話せる状態じゃないから、コクコクと頭で答えた。
にっこりとあなたが笑う。
その笑顔がとびきりで、また泣けてしまう。 もう・・・! 止められないじゃない。
『これを、渡したくて』
あなたが私の手に乗せたのは・・・
「Dream Girl ・・・!」
『まだ発売前だから。こっそり、聴くんだよ?』
コクコク、コクコク。
『あ~あ、もう・・・ヌナの声が聞きたいのになあ』
苦笑いしながら、あなたはCDを抱きしめてしゃくりあげる私をぎゅっと抱いた。
人通りがだいぶ減ったオフィス街。ときおり吹き抜ける冷たい風の中を、私はとぼとぼと歩く。
今日は仕事でひどい失敗をして、その処理のためにこんなに遅くなってしまった。
・・・いつまでも引きずってちゃいけない、そう思っても、迷惑をかけた同僚のフォローの言葉が甦ってきて、情けなさでいっぱいになる。
会社では我慢していたけど、もうダメ。景色がユラユラにじむ。
信号待ちで星空を見上げた。
・・・この空はジョンの国につながってる。
彼も向こうで頑張ってる。
弱音吐いちゃダメじゃない。次に会える日までがんばろうって、言い合ったんでしょ?。
・・・それでも、考えてしまう。
いま、あなたが向こうでも同じ空を見上げてくれていたらいいのに・・・
そしたら、この声が届くかもしれない。
「・・・会いたいな・・・」
信号が青に変わり、周りの人が一斉に渡りはじめる。なのに私は足を前に踏み出せなくて、立ち止まったまま。
点滅信号で急ぐ人に、ドンと肩がぶつかった。
よろめいた私の腕を、後ろから誰かがつかんだ。
はっとして、振り返ろうとしたその時、その人は私を後ろから抱きしめた。
『あぶないよ・・・』
全身が総毛立つ。
この声、抱きしめられたこの感じ。なんで、なんでここにいるの・・・・・?!
声も出せない私に、ジョンは言った。
『いっしょ。会いたくて、ちょっとだけでもと思って、来た』
会社の前で待ってたの?
こんな寒い中で?
『あんまり出てこないから、帰りの飛行機に間に合うか心配だったけど・・・
会えてよかった。』
もう、涙でグジュグジュになってしまった。身体が震える。
「ふええ・・・」
あなたの顔が見たい。でも私、きっとひどい顔してる。
その時、ジョンが私をクルリと自分に向けた。 私の顔をのぞきこんで言う。
『ヌナ、笑おう? せっかく会えたんだから。』
うん、そうだね。
話せる状態じゃないから、コクコクと頭で答えた。
にっこりとあなたが笑う。
その笑顔がとびきりで、また泣けてしまう。 もう・・・! 止められないじゃない。
『これを、渡したくて』
あなたが私の手に乗せたのは・・・
「Dream Girl ・・・!」
『まだ発売前だから。こっそり、聴くんだよ?』
コクコク、コクコク。
『あ~あ、もう・・・ヌナの声が聞きたいのになあ』
苦笑いしながら、あなたはCDを抱きしめてしゃくりあげる私をぎゅっと抱いた。
St Valentine's Day
生チョコを手作りして、ラッピングしたものを手渡し。
嬉しそうに箱を開けた彼は、ちょっと考えてから言います。
『ね、食べさせて。』
・・・?・・・
不思議に思いつつも指でつまみ、彼の口元へ。
あ~~ん、と無防備に口を開ける彼が可愛い。
『・・・美味しい。』
幸せそうに笑ったあと、フッと真顔になって、私の手首を握った。
・・・あっ、と思った時には、チョコが付いた私の指は彼の口に含まれていて・・・。
目を閉じている彼の表情。
自分の指先の感覚が身体全体に痺れるように広がって、もう力が抜けそう。
『ねえ・・・。』
返事すらできない私に、上目づかいで彼が言った。
『ヌナがチョコで出来てたらいいのに。』
リップクリーム
「テミン、唇舐めちゃダメだよ。カサカサになっちゃう」
『空気が乾燥してるから、つい…』
唇に手をやって、しゅんとしてる。
怒ったわけじゃないのに…苦笑いしながら私はポーチからリップクリームを取り出す。
「ほら、こっち向いて」
テミンは嬉しそうにニッコリ笑って、いそいそと私に向かってぺたんと座る。
顎を少しつき出して、目をつむって。
私はその、美しいラインの顎に手を添えて彼の唇にリップを塗ってあげる。
甘ずっぱい、ザクロの香りのするそれは、塗ると少しだけ赤く色づく。
『美味しそうな匂い…このリップ大好き。』
うっとりと目を閉じたままテミンが言う。
『ヌナに塗ってもらうのが、好き…』
…もう。いちばん美味しそうなのは、君なんだけど。
リリイベ編(key)
リリイベ2部の開始まであと約1時間半。仕事を2倍速で終わらせ、私はタクシーであるところに向かっている。
「運転手さん、ここでちょっと待っててください!」
タクシーのドアなのも忘れ、自分でバタン!と勢いよく閉めた。
「おじちゃーん!出来てるー??」
「おぅ!来た来た。今出来たとこやでぇ」
ぷぅんと、食欲をそそるソースの香り。おじちゃんは最後のたこ焼きをトレイに乗せて、青のりをかけているところだった。
「んん~いい匂い!今日も美味しそう♪」
「なんや姉ちゃん、今日はこんないっぱいのたこ焼き注文してから、何があるんや?! しかもえらい嬉しそな顔して!」
「えへへ…今日はねおじちゃん、おじちゃんのたこ焼きを一番食べてもらいたかった人に、これから会うんだぁ」
自分の顔がとんでもなくニヤケているのがはっきり分かる。
でも今日はいいの。嬉しいんだもの、本当に。
******************************
両手にたこ焼きの入った袋をぶら下げて楽屋へ。
「こんにちは~!たこ焼きの差し入れです!」
ドキドキする心を抑えて、元気よくドアを開けた。
「ヌナ~!!」
「久しぶりですね!」
「元気だったですか~?」
SHINeeたちがワッと明るい表情で立ち上がって、私の回りに集まる。
リリイベ直前のジョンの事故。 そのことで、精神的にも肉体的にも疲れてるだろうと心配してたけど、良かった、いい笑顔だ。
「うん、元気だよ!みんなこそ… 大丈夫?元気?」
「大変だけどね… 頑張ってる!」
みんなの後ろから、keyが笑顔で私に近づいて来た。
久しぶりに聞く、大好きな声。 毎日、思い浮かべていた顔。
目が合ったら、もう離すことができない。 いやでも顔が緩んでしまう。
それを合図に他の3人は、目配せしながらゆっくり、離れていく。
「あっ、あのねみんな!たこ焼きを!買ってきたの。 私の一番大好きなお店の…」
「ハイハイ、ありがと。 あとは僕が…。 あまり時間ないよ?」
オニュがニッコリと私からたこ焼きを受け取って、その中の2つを彼に渡した。
「ヌナ、隣の部屋で食べよう」 keyは私の手を取って、ズンズンと足早に部屋を移動した。
********************************
私は彼に手を引かれ、廊下を移動した。 すごい早足なので、駆け足で後ろをついていく。
keyは無言のまま隣の部屋に入り、私を引き入れた。
ドアに手をやりバタンと閉め、私を一瞬見つめたと思ったら、顔をゆがめながら強く抱き寄せた。
「……」
何も言わないkey。 私は名前を呼ぼうとしたけれど、彼の吐息が震えているのが分かって……彼をきゅっと抱きしめて、そして背中を静かにさすった。
『ヌナ… やっと会えた…』
声の震えで、今回彼が受けたダメージの大きさが、やっと分かった。
「…key…」
かける言葉が見つからない。 私はただ彼の背中をさすったり、トントンすることしかできないでいた。
しばらくそうしたあと、私は彼の顔を見上げて努めて元気に言った。
「Key!たこ焼き冷めちゃう。 一緒に食べよう? 元気だそう?」
少しだけ潤んで、いつも以上にキラキラした瞳がニッコリと笑う。
『うん。そうだね。 でも、その前にこれを… 』
言い終わる前に私の顎をくいと上げ、Keyの唇が私の唇をはむっとくわえた。
『僕が一番欲しかったのは、これ… 』
喋りながら、でも美味しそうに、味わうように、キスは続く。
おじちゃん、ごめんね。 熱いうちに先に食べさせて。 大好きな人とのキスを。
・パーティー編(ミンホ)
音楽祭後のパーティー。今夜のミノは、同じ事務所のタレントさんをエスコートしている。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく 『ヌナ。』
「?!」
ミノ? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくミノに、私は後ろから言葉を投げた。
「ミノ、ミノどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下からの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、ミノは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「ミノ、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。ミノの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんて素敵なんだろう。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
ミノは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにを ッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…ミノ。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ…だけど。
『やめなさい、ミノ!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、彼の動きが止まった。
『あなたが悪いんだ。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先にミノの目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたをずっと… ずっと見つめてたのに!』
ミノはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「ミノ… ミノ、お願い…!」 気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰だよヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらミノは言った。
私の息は荒くなっていた。
「ミノ…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。 あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…? もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!ミノ言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 ミノの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…ミノ…あぁ…」
『言ってヌナ。ミノが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ミ…ノ… わたしミノが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はミノにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいミノ… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
ミノは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
ミノは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、ミノ…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
ミノのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
ミノは潤んだ瞳で言った 『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ミノが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、ミノはふふっと微笑んで私の頬に軽く口づけると、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく 『ヌナ。』
「?!」
ミノ? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくミノに、私は後ろから言葉を投げた。
「ミノ、ミノどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下からの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、ミノは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「ミノ、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。ミノの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんて素敵なんだろう。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
ミノは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにを ッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…ミノ。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ…だけど。
『やめなさい、ミノ!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、彼の動きが止まった。
『あなたが悪いんだ。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先にミノの目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたをずっと… ずっと見つめてたのに!』
ミノはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「ミノ… ミノ、お願い…!」 気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰だよヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらミノは言った。
私の息は荒くなっていた。
「ミノ…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。 あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…? もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!ミノ言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 ミノの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…ミノ…あぁ…」
『言ってヌナ。ミノが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ミ…ノ… わたしミノが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はミノにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいミノ… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
ミノは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
ミノは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、ミノ…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
ミノのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
ミノは潤んだ瞳で言った 『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ミノが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、ミノはふふっと微笑んで私の頬に軽く口づけると、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
・パーティー編(テミン)
音楽祭後のパーティー。今夜のテミンは、同じ事務所のタレントさんをエスコートしている。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。
私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。
そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。
その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。
振り向こうとすると耳元で小さく 『ヌナ。』
「?!」
テミン? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、少しむくれた表情でフロアをずんずん進んでいくテミンに、私は後ろから言葉を投げた。
「テミン、テミンどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。
廊下からの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、テミンは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「テミン、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。
テミンの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんて綺麗なんだろう。
私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」
ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
テミンは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにを ッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
不器用に、荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。
ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…テミン。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。
我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ…だけど。
『やめなさい、テミン!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、彼の動きが止まった。
『あなたが悪いんだ。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先にテミンの目が光る。
それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたをずっと… ずっと見つめてたのに!』
テミンはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「テミン… テミン、お願い…!」
気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰だよヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらテミンは言った。
私の息は荒くなっていた。
「テミン…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。 あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…? もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!テミン言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』
テミンの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…テミン…あぁ…」
『言ってヌナ。テミンが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「テミ…ン… わたしテミンが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。
いつの間にか、私はテミンにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。
私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいテミン… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
テミンは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
テミンは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、テミン…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
テミンのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」
慌てて手を引っ込めた。
テミンは潤んだ瞳で言った。
『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、テミンが欲しいって言ったよね?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、テミンはふふっと妖しく微笑んで、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。
2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。
良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。
自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。
でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
・パーティー編(ジョンヒョン)
音楽祭後のパーティー。今夜のジョンは、同じ事務所のタレントさんをエスコートしている。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく 『ヌナ。』
「?!」
ジョン? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくジョンに、私は後ろから言葉を投げた。
「ジョン、ジョンどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下からの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、ジョンは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「ジョン、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。ジョンの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんだか、セクシーに感じられて。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
ジョンは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにを ッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…ジョン。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ…だけど。
『やめなさい、ジョン!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、ジョンの動きが止まった。
『あなたが悪いんだ。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたを ずっと…ずっと見つめてたのに!』
ジョンはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「ジョン… ジョン、お願い…!」気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰だよヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらジョンは言った。
私の息は荒くなっていた。
「ジョン…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。 あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…? もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!ジョン言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 ジョンの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…ジョン…あぁ…」
『言ってヌナ。ジョンが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ジョ…ン… わたしジョンが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はジョンにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいジョン… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
ジョンは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
ジョンは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、ジョン…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
ジョンのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
ジョンは潤んだ瞳で言った 『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ジョンが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、ジョンはふふっと妖しく微笑んで、
ほんの一瞬だけ私の唇を吸った。
そしてそのまま、スッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく 『ヌナ。』
「?!」
ジョン? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくジョンに、私は後ろから言葉を投げた。
「ジョン、ジョンどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下からの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、ジョンは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「ジョン、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。ジョンの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんだか、セクシーに感じられて。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
ジョンは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにを ッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…ジョン。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ…だけど。
『やめなさい、ジョン!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、ジョンの動きが止まった。
『あなたが悪いんだ。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたを ずっと…ずっと見つめてたのに!』
ジョンはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「ジョン… ジョン、お願い…!」気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰だよヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらジョンは言った。
私の息は荒くなっていた。
「ジョン…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。 あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…? もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!ジョン言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 ジョンの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…ジョン…あぁ…」
『言ってヌナ。ジョンが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ジョ…ン… わたしジョンが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はジョンにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいジョン… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
ジョンは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
ジョンは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、ジョン…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
ジョンのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
ジョンは潤んだ瞳で言った 『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ジョンが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、ジョンはふふっと妖しく微笑んで、
ほんの一瞬だけ私の唇を吸った。
そしてそのまま、スッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
・パーティー編 (オニュ)
音楽祭後のパーティー。今夜のオニュは、同じ事務所のタレントさんをエスコートしている。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく『ヌナ。』
「?!」
オニュ? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくオニュに、私は後ろから言葉を投げた。
「オニュ、オニュどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下か らの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、オニュは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「オニュ、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。オニュの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんだか、セクシーに感じられて。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
オニュは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにをッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…オニュ。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ… だけど。
『やめなさい、オニュ!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、オニュの動きが止まっ た。
『あなたが悪いんです。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたを ずっと…ずっと見つめてたのに!』
オニュはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「オニュ、オニュ… お願い…!」気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰ですよ、ヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらオニュは言った。
私の息は荒くなっていた。
「オニュ…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…?もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに 。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!オニュ言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 オニュの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…オニュ…あぁ…」
『言ってヌナ。ジンギが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ジ…ンギ… わたしジンギが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はオニュにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいオニュ… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
オニュは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
オニュは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、オニュ…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
オニュのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
オニュは潤んだ瞳で言った『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ジンギが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、オニュはふふっと妖しく微笑んで、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく『ヌナ。』
「?!」
オニュ? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくオニュに、私は後ろから言葉を投げた。
「オニュ、オニュどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下か らの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、オニュは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「オニュ、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。オニュの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんだか、セクシーに感じられて。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
オニュは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにをッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…オニュ。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ… だけど。
『やめなさい、オニュ!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、オニュの動きが止まっ た。
『あなたが悪いんです。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたを ずっと…ずっと見つめてたのに!』
オニュはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「オニュ、オニュ… お願い…!」気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰ですよ、ヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらオニュは言った。
私の息は荒くなっていた。
「オニュ…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…?もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに 。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!オニュ言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 オニュの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…オニュ…あぁ…」
『言ってヌナ。ジンギが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ジ…ンギ… わたしジンギが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はオニュにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいオニュ… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
オニュは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
オニュは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、オニュ…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
オニュのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
オニュは潤んだ瞳で言った『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ジンギが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、オニュはふふっと妖しく微笑んで、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
・パーティー編(key)
音楽祭後のパーティー。司会を務めたKeyは、相手のタレントさんをエスコートしている。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。
私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく 『ヌナ。』
「?!」Key?驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくKeyに、私は後ろから言葉を投げた。
「Key、Keyどうしたの?気分でも悪いの?どこへ…」
途中で急に立ち止まったKey。 周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下からの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、Keyは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「Key、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。Keyの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたは妖しく笑う。窓の外の月明かりに照らされて……なんて綺麗なんだろう。
私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情の美しさに見とれた。
「あっ…!」
ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
Keyは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにを ッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下では、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…Key。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。
我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ…だけど。
『やめなさい、Key!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、Keyの動きが止まった。
『あなたが悪いんだ。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。
それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたをずっと…ずっと見つめてたのに!』
Keyはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない。
「Key、Key…お願い…!」気が変になりそうだ。やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰だよヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらKeyは言った。
私の息は荒くなっていた。
「Key… ちが…ハァ…違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。あなたとあのタレントさんがとても… あッ…」
『ヌナ…? もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ…意地悪…!二人がとてもお似合い、で…とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!Key言わないで!」恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 Keyの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…?僕が、欲しい…?』
「あ……あ…Key… あぁ…」
『言ってヌナ。僕が欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「Key… わたしKeyが欲し…い…!…アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はKeyにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいKey…」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
Keyは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
Keyは熱い唇を重ねてきた。『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも…そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、Key… 分かるよ…嬉しい…」
『あ…ぁ… ダメだよヌナっ……それ以上は…』
Keyのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」
慌てて手を引っ込めた。
Keyは潤んだ瞳で言った『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、Keyが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。 もうやめてって言っても許さないよ。』
カッと一瞬で火照った私の顔が見えたのか、Keyはふふっと美しく微笑んで、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」
大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら。
でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
| ホーム |