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目覚めていても どこか 夢のなか
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・パーティー編 (オニュ)
音楽祭後のパーティー。今夜のオニュは、同じ事務所のタレントさんをエスコートしている。
その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく『ヌナ。』
「?!」
オニュ? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくオニュに、私は後ろから言葉を投げた。
「オニュ、オニュどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下か らの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、オニュは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「オニュ、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。オニュの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんだか、セクシーに感じられて。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
オニュは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにをッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…オニュ。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ… だけど。
『やめなさい、オニュ!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、オニュの動きが止まっ た。
『あなたが悪いんです。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたを ずっと…ずっと見つめてたのに!』
オニュはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「オニュ、オニュ… お願い…!」気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰ですよ、ヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらオニュは言った。
私の息は荒くなっていた。
「オニュ…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…?もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに 。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!オニュ言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 オニュの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…オニュ…あぁ…」
『言ってヌナ。ジンギが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ジ…ンギ… わたしジンギが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はオニュにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいオニュ… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
オニュは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
オニュは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、オニュ…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
オニュのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
オニュは潤んだ瞳で言った『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ジンギが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、オニュはふふっと妖しく微笑んで、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。
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その姿があまりにお似合いで、辛すぎて、私は2人を視界に入れないようにしていた。
マスコミ関係者も沢山参加しているので、幸い気の紛らわしようはいくらでもある。 私はグラスを片手に、今夜のSHINeeのパフォーマンスを誉めてくださるたくさんの方々と談笑した。
フッと会場の明かりが暗くなり、ステージにスポットライトが当たる。そこには管弦楽器を手にした数人が。
彼らは今日の音楽祭での曲を、オムニバスで演奏し始めた。 その回りの壁には、プロジェクションマッピングの映像が華やかに繰り広げられている。
突然、後ろから誰かに腕をつかまれた。振り向こうとすると耳元で小さく『ヌナ。』
「?!」
オニュ? 驚いて口を開こうとする前に、彼はぐいとそのまま、私をどこかへ連れて行く。
パーティー会場になっている大広間から出た私たち。
私から手を離したものの、フロアをずんずん進んでいくオニュに、私は後ろから言葉を投げた。
「オニュ、オニュどうしたの?気分でも悪いの?どこへ …」
それには答えず、途中で急に立ち止まった彼。周りにはちょうど、誰もいない。
『こっちに来て』
彼はまた私の腕をつかむと、横にあった機材置き場に入った。
もともと小さな宴会場だったのだろう、窓は沢山あるが 分厚いドレープのカーテンは全て閉まっている。廊下か らの灯りが入るだけで、奥のほうは薄暗い。
私に言葉を発する隙を与えないまま、オニュは一番奥のカーテンの中に私を引き入れた。
「オニュ、いったい…?」
私の腰に手を回して、ぐいと引き寄せる。オニュの顔は私のすぐ目の前にあった。
『シッ、静かに…。』
唇に人差し指を当てて、あなたはうっすら笑う。
窓の外の月明かりに照らされて…なんだか、セクシーに感じられて。 私は一瞬、ただのペンに戻ってその表情に見とれた。
「あっ…!」 ぼうっとなっていたところに、身体の全神経が急に目覚めた。
オニュは私のブラウスの下からするりと手を滑り込ませて、いとも簡単にブラのホックを外したのだ。
「なにをッ…やめ」
びくりと反応する私の動きを静止させるかのように、あなたの唇がその言葉をふさぐ。
荒々しく絡まる舌。それだけで頭が真っ白になりそうなのに、ブラウスの中の手は私の胸をもう包んでいて、指先はまっすぐに私の敏感な場所を探しだしていた。
「ん……っ」
もがく私。ここはパーティー会場のすぐ隣だ。使っていない部屋とはいえ、数メートル先の廊下で は、時おりホールスタッフが行き来している。
「やめて。…オニュ。だめ。」
そんな場所での行為が、かえって私の脳内を痺れさせようとする。 我を忘れて溺れたい。そう思う自分と、平静を保たなければと思う自分が心の中でせめぎあっている。
ううん。
カラダの答えは、もう出ていて。
ああ… だけど。
『やめなさい、オニュ!』
小声だけれど厳しい私の言葉に、オニュの動きが止まっ た。
『あなたが悪いんです。』
薄暗がりの中、私の目のすぐ先に彼の目が光る。 それは、怒りと悲しさが混ざったような強い光だった。
『あなたが、僕を全然見てくれないから。僕はあなたを ずっと…ずっと見つめてたのに!』
オニュはそこまで言うと、私が逃げられないようにきつく抱きしめ、首すじを強く吸った。
ああ、どうしよう。私の力ではとうてい抗えそうもない 。
「オニュ、オニュ… お願い…!」気が変になりそうだ。 やめてほしいのに、やめてほしくない。
『これは罰ですよ、ヌナ。僕を無視して、他の男と見つめ合って、楽しそうにしてた罰。』
私の首に付けた跡をぺろりと舐め、指で愛しそうに撫でながらオニュは言った。
私の息は荒くなっていた。
「オニュ…ちが… ハァ… 違う…の…」
『なにが違うの?』
問いながらもう、あなたの指は私の違う場所をさまよっている。
「わた…し。あなたとあのタレントさんがとても… あッ …」
『ヌナ…?もっとちゃんと…ハァ…話して。聞こえないよ…』
耳元で囁くあなたの吐息も熱い。
「ん… あぁ……意地悪…!二人がとてもお似合い、で… とても…あぁ…素敵…で…それで… アッッ!!」
『バカなヌナ…。僕はあなたしか見えていないのに 。あぁ…ヌナのここ…もうこんなに』
「いや!オニュ言わないで!」
恥ずかしさでいっそう身体が熱くなる。
『可愛い… 僕のヌナ…』 オニュの指は優しく激しく、私を責め立てる。
耳元で囁いたあとの唇が、甘く口づけながら胸元へ降りていく。
私の口からはもう言葉でなく、抑えようとしても抑えられない小さな喘ぎと吐息だけが漏れつづけた。
『ヌナ…? 僕が、欲しい…?』
「あ……あ…オニュ…あぁ…」
『言ってヌナ。ジンギが欲しいって』
その切ない声に、私は全てを忘れた。
「ジ…ンギ… わたしジンギが欲し…い…! …アッ、あぁ っっ!!」
その瞬間、そこは真っ白な二人だけの世界だった。いつの間にか、私はオニュにしがみついていた。
『ヌナ… 大丈夫…?』
彼の優しい声でハッとした。私はどれだけの時間、放心していたんだろう。
「ごめんなさいオニュ… 」
『なんで謝るの?』
「だって…」
『ねぇヌナ。僕に、触って』
オニュは私の手を取り、導いた。
「…あ…」
オニュは熱い唇を重ねてきた。
『僕も…ハァ…ヌナが、欲しい。今すぐに。ここも… そう、言ってるでしょ?』
「ん…うん、オニュ…分かるよ…嬉しい…」
『あ…ハァ…ダメだよヌナっ……それ以上は…』
オニュのうわずった声にハッとして、私は無意識に彼をもっと固く、大きくしようとしている自分に気づいた。
「ご、ごめんなさい!」 慌てて手を引っ込めた。
オニュは潤んだ瞳で言った『ヌナ…今夜は覚悟して。』
「え」
『だってさっき、ジンギが欲しいって言ったでしょ?』
「う、うん」
『…たくさん、あげるから。もうやめてって言っても許さないよ。』
一瞬でカッと火照った私の顔が見えたのか、オニュはふふっと妖しく微笑んで、そのままスッと私の前から消えた。
私はそのまま、ズルズルとその場に崩れ落ちた。
息を整えて、パーティー会場に戻らないと。
冷静に考えようとする脳に反して、身体の奥底が、まだ ビクンビクンとヒクついている。
震える指で腕時計を確かめる。2人でここにいた時間は 、たった10分足らずだった。
「は…ぁ…」 大きくため息をついた。良かった。この身体を冷ます時間はある。
落ち着かなきゃ。自分の身体をきゅっと抱きしめながら 。 でもそれでも、今夜のあなたが私をどう愛してくれるのか、恥ずかしさと喜びで心が震えている私だった。

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